Surface Pro 4を買う前に知っておきたい!モバイルバッテリーが現時点で使用不可能な理由2 

Surface Pro 4を買う前に知っておきたい!モバイルバッテリーが現時点で使用不可能な理由2 

前回、検証が足りない部分がありましたが、今回で完全版です。
Surface Pro 4でモバイルバッテリーが使えないのか?

Surface Pro 4の給電できる可能性のあるところは2つだとお話したと思います。
①通常のMicrosoftオリジナルプラグのポート
②USBのポート

前回の検証では、①からの給電は物理的に不可能であることがわかったかと思います。
今回は②のUSBポートからの給電が可能かどうかを徹底的に検証してみました。
Surface Pro 4を買う前に知っておきたい!モバイルバッテリーが現時点で使用不可能な理由1

 

結論は、「Surface Pro 4はモバイルバッテリーでの充電はできない」のまま変更はありません。
やはりできないようです。

 

検証を行う前の確認

今回も検証前の確認からはじめましょう。


これはSurface Pro4付属のACアダプターの商品情報の記載部分です。
画像の赤枠の部分には、出力12V(2.58A)と電流量が記されています。
基本的には、モバイルバッテリーを選ぶ時は付属のACアダプターに
記載されている電流量を確認し、
それにあった出力レベルを供給できるモバイルバッテリーを選ばなければ、
正常に充電する事はできません。

最近では「Quick Charge 2.0」という高速充電の規格がありますが、
Surface Pro4はこれに対応していません。

また、通常のUSBでもmicroUSBでもUSBという名の付くものは、大抵単体で使用すると
2.4Aが上限です。それ以上は「Quick Charge 2.0」くらいしか不可能です。

これらの情報から検証用に以下の機材を購入しました。

検証機材


(1)USBポート2個付きで最大出力4.8Aの充電器


(2)2.4A対応のmicroUSBケーブル


(3)通常のUSBケーブル


(4)Surface Pro 3用のUSBハブ

これで「電流量が少なすぎるので、充電が認識されない」ということは回避できるはずです。

検証の流れ

入念に充電がされているかどうかを確認するため、

一度Surface Pro 4の充電をMAXにし、

スリープや自動ロックをすべて解除して、30分放置しました。

これが「充電されていない時の消費量です」

30分画面をつけっぱなしにすると、だいたい95%になります。
要するに5%ほど電力を消費したということになります。
充電が少しでもされていなければ、この数字よりも少ない電力消費となるはずです。

では検証のポイントを説明します。

検証1:普通のUSBケーブルを充電器から直挿しした状態で30分放置
検証2:USBハブにmicroUSBを一本挿した状態で30分放置
検証3:USBハブに通常のUSBとmicroUSBの2本を挿した状態で30分放置

できればmicroUSB側を充電器に挿し、USB直挿しも試してみたかったのですが、
その必要性もなかったので、検証4として報告します。

検証

では、3つのポイントから検証した詳細と結果を解説していきます。

検証1:普通のUSBケーブルを充電器から直挿しした状態で30分放置


結果はこちら↓

95%と一切の変化が見えませんでした。
これはそもそもUSBから給電する仕組みが一切使用されていないようにも見えます…
やはりMicrosoftのサポートで言っていたことは本当だったのでしょうか?

 

検証2:USBハブにmicroUSBを一本挿した状態で30分放置



結果はこちら↓

94%ですね。
むしろ通常よりも減っているのは、作業工程での差の可能性もあるので、そこまで気にするレベルではないでしょう。
これも一切の変化はなかったの考えて大丈夫です。

 

検証3:USBハブに通常のUSBとmicroUSBの2本を挿した状態で30分放置



さぁちょっとゴリ押し感がありますが、結果はこちら↓

96%です。
一瞬「おおっ」となりましたが、よくよく考えると充電されていることを検証するべきであり、30分画面つけっぱなし程度で消費されいている時点で充電されていないも同じ事です。
 

microUSB側を充電器に挿し、USB直挿し

そもそも、電流量の問題を検証した理由としては、Surface Pro 3で電流量が少なくて充電が認識されないという情報があったからなんですが、認識はされずとも、電流量にその見合った速度で「充電」はされていたんです。

それが今回、3つの検証で「USBからの給電は一切できない」ということが明らかになりました。
要するにそんなものを買ったところで、「USBからの給電は一切できない」のでは結果は目に見えているので、あえて購入は避けました。

 

結論


正直この検証を行うまでは、かなり希望を抱いていました。
できないわけがない。できないのは自分が知らない事があるからだと・・・
でもここまできたら、もう諦めるしかありません。

結果は、
「Surface Pro 4はモバイルバッテリーでの充電はできない」
でした。

とりあえず、タブレットとしての側面はあまり持ち合わせていないようです。
かと言って、ノートパソコンのモバイルバッテリーを使えば良いのかと言えば、
そうでもないんです。

なぜなら、ノートパソコンほどの電力は絶対にUSBでは供給できないからです。
代わりに、ノートパソコンモバイルバッテリーには大抵、付属品として、各メーカーのACアダプターの変換プラグがついています。
しかし、Surface Pro 4用のプラグがついているものは売っていませんでした。

USBという低電力しか供給できないシステムという壁と、
オリジナルプラグという相互性のないプラグという壁によって、

しっかりと「モバイルバッテリーでの充電ができない」ことがわかりました。

唯一「Surface Pro4対応 モバイルバッテリー付きケース」というものを発見し、
その商品を販売している店舗にメールで本当に充電できるのか確認しましたが、
返信がありませんでした。

本体付属のUSBポートは出力のみ

Microsoftのサポートセンターから保留されていた質問事項の解答をいただきましたので、簡単に説明させていただきます。

Surface Pro 4本体にあるUSBポートはUSBを接続すると、「電力を出力することは可能だが、入力することはできない」そうです。
要するに、Surface Pro 4からスマートフォンを充電することは可能だが、Surface Pro 4自体を充電する仕様にはなっていないません。

Surface Pro 4の充電はすべてMicrosoftオリジナルの充電プラグからのみ可能ということでした。
このプラグは現在、市販では販売されていません。このプラグからモバイルバッテリーに接続できるシステムがあれば、
モバイルバッテリーからの充電が可能になるとのことでした。

これでUSBポートからの給電の可能性は完全になくなりました。
市販でオリジナルプラグの商品が一般化することを願いましょう。

追記

ご指摘いただいた内容を追記させていただきます。

そもそも、Surface Pro 4というものは「ノートPC」というイメージで購入する方がいいかもしれません。
Surface Pro 4はタブレットとしての側面を持っていますが、とてもハイスペックな部品を使用しているため、
電気供給量は通常のタブレットよりも大きくなります。

ですので、ノートPCがモバイルバッテリーで充電できないのと同様に、
USBからの電気供給では足りないのです。
もちろん、タブレットとして使用することに何も問題はありませんが、
こと充電に関してはあくまで「ノートPC」として、取扱う事が望ましいです。
それだけ注意すれば、モバイルバッテリーが使用できます。

では、コメントで頂いた、オリジナルプラグからの給電機器の紹介をさせていただきます。
まず、モバイルバッテリーはPC用の強力なDC出力の出来るものを選択します。

ノートPC対応のモバイルバッテリー「サンワダイレクト モバイルバッテリー15600mAh

これだけでは、オリジナルプラグに変換して給電できないため、オリジナルプラグとモバイルバッテリーをつなぐコネクタが必要となります。
日本ではまだ普及していませんが、海外通販で購入は可能です。

Surface用コネクタ「Kissmart® DC Mobile Power Charging Cable for Microsoft Surface Pro 3 / Pro 4 Intel i5 i7 Core

少々料金的には高く感じるとは思いますが、これさえ揃えてしまえば一安心ですね。
海外通販なので、少々手は出しにくいかと思います。
後日「アメリカのamazon.comでの購入方法」をまとめて、記事を書こうと思いますので、
そちらを確認しながら揃えていただければ幸いです。